特別養子縁組と里親制度は子供の保護の立場から作られた制度であり、いずれも第二次大戦後生まれたものですが、1988に出来た特別養子縁組制度に比べ、里親制度は古くから存在します。血縁関係のない子どもを家庭で預かる慣習は平安時代から存在していたといいます。しかし近代的な制度として法的にはじめて位置づけられたのは、戦後の1947年まで待たなければなりません。そこでは児童福祉法に

「里親とは、児童を一時的または継続的に自己の家庭内に預かり養育することを希望する者であって、都道府県知事が適当と認定したものをいう」

と書かれています。里親は、あくまでも一時的な預かりであり、養子縁組と異なり、里親との法的な親子関係は発生しません(現在では特別養子縁組の前提となることがあります:養子里親)。つまり、里親に預けられても施設で暮らすことと法的な立場は変わりません。里親制度というのは、子どもが実親の家庭に戻り、家族の再構築を図ることが目的だからです。

 

里親になることを希望する夫婦は、まず地元などの児童相談所に申し込み、審査の結果、問題がないと判断されれば里親として登録されます。その後、児童が里親に委託することが望ましいと児童相談所が判断した場合、施設などで里親と児童が面会します。その後外出や外泊など交流を重ねて行き、相性を確かめたうえで正式に里親として委託されることになります。国や自治体が養育をお願いしている立場になるので、里親には、金額は各都道府県、人数、子供の年齢によっても異なりますが、一定の里親手当費(約7万/月)と養育費(約5万/月)が支給されます。特別養子縁組の前提の場合、手当費の支給はありません。里親による里子の養育費の使い込みが認められる場合も少なくありません。里親のもとに保護されても、里親からの虐待により悲惨な生活を送る子供もいます。